01 — Goals
ねらい
この回を終えたときに、次のことができるようになることを目指します。
- 01ネットワーク効果(直接・間接)と、それがもたらす市場の特徴(勝者総取り、ロックイン)を説明できる。
- 02プラットフォームビジネスと両面市場のしくみを、具体例で説明できる。
- 03ネットワーク科学の基本概念(弱い紐帯、スモールワールド、スケールフリー)を、企業や組織の現象に当てはめて考えられる。
02 — Keywords
キーワード
講義で出てくる主な用語です。復習の際に、それぞれを自分の言葉で説明できるか確かめてください。
- ネットワーク効果
- 直接効果・間接効果
- プラットフォーム
- 両面市場
- 勝者総取り
- ロックイン・スイッチングコスト
- 標準化
- 弱い紐帯
- スモールワールド
- スケールフリー・ハブ
- オープンイノベーション
- 企業間ネットワーク・サプライチェーン
03 — Flow
講義の流れ
講義資料(ノート)は Teams に掲載します。ここでは各パートの要点を示します。
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ネットワーク効果
電話・SNS・メッセージングアプリに見る直接ネットワーク効果と、OSとアプリ、決済と加盟店に見る間接ネットワーク効果。臨界点(クリティカルマス)を超えると何が起きるか。勝者総取り、ロックインとスイッチングコスト、標準化競争。
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プラットフォームと両面市場
売り手と買い手、開発者と利用者のように、異なる2つの側を結びつけるプラットフォーム。どちら側に課金するかという価格構造、「鶏と卵」の問題、規模の経済との違い。プラットフォームの支配力と競争政策の論点。
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ネットワーク科学から見る「つながり」
グラノヴェッターの「弱い紐帯の強さ」(転職の情報はどこから来るか)、スモールワールド(6次の隔たり)、スケールフリー・ネットワークとハブ。組織内の情報の流れ、口コミの拡散、感染症やシステム障害の連鎖といった現象に共通する構造。
- 弱い紐帯:新しい情報は「たまにしか会わない人」から
- スモールワールド:短い経路で誰にでもつながる
- スケールフリー:少数のハブに接続が集中する
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企業間ネットワークと価値創造
サプライチェーンの相互依存と脆弱性、系列・提携・オープンイノベーション、産業をエコシステムとして捉える見方。企業の境界はどこにあるのかを問い直します。
04 — Think & Post
考えてみよう
この回の Teams 投稿のテーマです。授業への参加度として評価します。
Teams投稿のテーマ
利用者が増えるほど価値が上がるサービスは、なぜそうなるのか?
自分の利用体験から、ネットワーク効果とスイッチングコストを具体的に説明してみましょう。
- 自分が使っているサービスの中から「利用者が増えるほど自分にとっての価値が上がる」ものを1つ選ぶ。
- それが直接ネットワーク効果か間接ネットワーク効果か(あるいは両方か)を説明する。
- そのサービスから別のサービスに乗り換えにくい理由(スイッチングコスト)を1つ挙げる。
逆に「利用者が増えると価値が下がる」例(混雑など)に気づいたら、それも歓迎します。
05 — Reading
読んでみよう
教科書は使用しません。参考文献は講義のなかで適宜紹介します。ここでは、関心に応じて手に取ってほしいものを挙げます(任意)。
- Shapiro, C., & Varian, H. R. (1999). Information Rules. Harvard Business School Press.(邦訳『「ネットワーク経済」の法則』)ネットワーク効果・ロックイン・標準化を扱った定番書。
- Barabási, A.-L. (2002). Linked.(邦訳『新ネットワーク思考』NHK出版)スケールフリー・ネットワークとハブの考え方をやさしく解説。
- Granovetter, M. S. (1973). The Strength of Weak Ties. American Journal of Sociology, 78(6), 1360–1380.「弱い紐帯の強さ」の原論文。
06 — Review
復習のポイント
Teams のノートを見返しながら確認
- 直接ネットワーク効果と間接ネットワーク効果の違いを、例を挙げて説明できるか。
- 両面市場で「どちら側に課金するか」が問題になる理由を説明できるか。
- 「弱い紐帯」が情報の獲得に役立つのはなぜか、説明できるか。